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クンツァイト

クンツァイト(スポデューメン)

英名 Kunzite
和名 リシア輝石
主な産地 ブラジル・アフガニスタン・ナイジェリア
成分 LiAlSi2O6
結晶系 単斜晶系
モース硬度 6.5 ~ 7
比重 3.1
ピンク色

クンツァイトの意味

クンツァイトはスポデューメン(スポジュメン・リシア輝石)という鉱物の一種。ピンクや紫がかった色あいの石をクンツァイト、緑色~黄緑色の石をヒデナイト、黄色の石をトリフェーンなど、それぞれ異なった名称で呼ばれています。他にも無色やグレー、茶色っぽい物など、スポデューメンには様々な色あいがありますが、どの色も淡く優しい柔らかな雰囲気が魅力です。

クンツァイトは1900年代初めにアメリカで発見されました。その時、この石がスポデューメンの変種であることを明らかにしたのが、宝石業界の権威でもある鉱物学者のジョージ・フレデリック・クンツ博士。その功績により博士の名前にちなんでクンツァイトと名付けられました。また、紫がかったクンツァイトの美しいカラーと、この石が発見された地名をとって「カリフォルニア・アイリス」という愛称でも親しまれています。

下の画像はどちらもクンツァイトです。一番目の画像はアフガニスタン産、二番目の画像はナイジェリア産。 同じ石でも産地が違うだけで、表情や雰囲気が異なります。アフガニスタン産は透明度が高く、クリアな中に彩度の高い紫がかったピンク色発色が美しい石。ナイジェリア産はあまり透明感はなく、そのぶん色が濃く鮮やかで、キャッツアイ効果(石の表面に見られる筋条の光)を見られることがあります。どちらの石が良いというわけではありませんが、アフガニスタン産クンツァイトは質の良い物が少なくなってきていて、価格がどんどん上がってきています。希少性が高いのはアフガニスタン産、手に入れやすく人気があるのはナイジェリア産といえるでしょう。

クンツァイトは深い愛情と癒やしの波動に満ちています。寛容で慈悲深く、純粋なエネルギーをもち、第4チャクラ(ハートチャクラ)を整えて、愛と人間関係を信じさせてくれるパワーストーンです。魂の中核にある本能に近い部分に働きかけて、様々な形の愛に対して心を開けるよう導いてくれます。開いた心に届くのは、愛だけではありません。喜びやあたたかさ、友情、信頼など、人生をハッピーにしてくれるたくさんのエッセンスも一緒に舞い込んできます。クンツァイトが「神の愛」に繋がる石だと言われるのはこのためかもしれません。

自分自身を愛し、人を愛することは、誰もが求めている魂の願いです。でも、これまで人間関係や恋愛で傷つく度に、自分を守るためのバリアを固めてきたのではないでしょうか。クンツァイトは癒やしと安心感を与えることで、その防御を少しだけゆるめ、愛すること、愛を受け取ることをスムーズにしてくれます。相手のエネルギーと同調しやすくなるため、共感や親密さが高まり、自然と親切心がわいてくるでしょう。その結果、周囲の人との関わりがあたたかく優しいものへと変化し、愛を与える喜びを感じられるようになります。

クンツァイトのなめらかな波動は、心を深く癒し、安らぎで満たしてくれます。それは、チクチク痛むところをあたたかな手で優しく撫でてくれるような心地よさ。いつしかイライラは消え、純粋で穏やかな気持ちを取り戻せるでしょう。日常の不満ばかりが目につく、周囲の人に対してつい批判的になってしまう、心の中に負の感情が渦巻いてしまう時には、ぜひこの石を身につけてみてください。攻撃性が和らぎ、自分自身を卑下したり、または他者を見下すような優越感を手放す手助けをしてくれます。

クンツァイトに惹かれる人は、自分をもっと良く知って成長したいと願っているのではないでしょうか。それはやはり、他者との関わりによって磨かれる部分が多いものです。クンツァイトは心の中の愛と平和を呼び覚まし、自分と周囲の人を大切にできるような、精神の成熟を促してくれます。クンツァイトのあたたかなエネルギーに心を同調させ、素直に愛を表現してみてください。自分から愛を示せば、巡りめぐって、周囲からも愛を返してもらいやすくなります。誰かと愛で交流できたとき、自分を価値ある存在だと感じられるようになるでしょう。

※全国宝石卸商協同組合によって1958年に制定された誕生石が、60年ぶりに見直されるというニュースが聞こえてきました。それによるとクンツァイトは新たに9月の誕生石となるそうです。まだ決定ではないようですが、いま特に注目を集めている石のひとつだといえます。

※太陽光や強い光に長時間さらされると、褪色(色を失う)してしまう事があります。これは石の特性によるものなので避けようがありません。日常のご使用にはさほど影響がありませんが、ご使用にならない時は蓋付きのアクセサリーケースなどに入れて暗所に保管されることをお勧めいたします。強い照明の下や窓辺でのディスプレイは避けてください。

※クンツァイトのモース硬度は6.5~7。宝石としての強度は十分ですが、二方向に劈開があるため、結晶層に沿ってパカッと割れやすい特性があります。劈開(へきかい)とは、硬度に関係なくある一定の方向に割れやすい性質のこと。そのためアクセサリーとしてクンツァイトを身につける場合、強い衝撃を加えたり、固い物にぶつけたりしないようご注意ください。

クンツァイトを使用したアクセサリー

クンツァイト
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