グリーンアベンチュリン

英名	Green aventurine quartz
和名	砂金水晶
主な産地	インド
成分	SiO₂
結晶系	六方晶系（粒状集合体）
モース硬度	7
比重	2.6
色	緑色

グリーンアベンチュリンの意味

アベンチュリンにはいくつかのカラーバリエーションがありますが、フックサイト（クロム雲母）などによって緑色に変化したものをグリーンアベンチュリンと呼びます。その昔、グリーンアベンチュリンは主にインドなどで産出され、美しい緑色をしていることから「インド翡翠」というあだ名が付いていました。おそらく、当時、富裕層に好まれていた翡翠の人気にあやかったネーミングだと言われています。そのため翡翠と混同されることがあるようですが、石の組成としては水晶や石英の仲間です。

フックサイトの雲母結晶が平行に並ぶことによって、キラキラした輝きが見られ、その効果を「アベンチュレッセンス」と呼びます。アベンチュレッセンスの輝きが生まれる原因は様々。フックサイトだけでなく、クォーツの中にヘマタイトやゲーサイトの微細な結晶がインクルージョンされ、それがキラキラと輝く場合もあります。

また、同じようにフックサイトを含んでいても、並行にならずバラけていたり、フックサイトの結晶形状によってはアベンチュレッセンスが見られず、単に緑色のクォーツのような感じになります。グリーンアベンチュリンは産出量の豊富な天然石ですが、こういった自然条件によって形成されるため、アベンチュレッセンスが輝く美しい物は多くはありません。

一般的に「グリーンアベンチュリン」として販売されている物には二種類あります。明るいグリーンでアベンチュレッセンスの見られないタイプと、深緑色でアベンチュレッセンスが見られるタイプ。アベンチュレッセンスが見られない物はグリーンクォーツァイトという名称で区別されていることもあります。基本的な石の組成は近く、石の波動やパワーも似ていますので、どちらが良いというものではありません。ですが、アベンチュレッセンスが見られるということが、アベンチュリンの最も大きな特長であることから、やはり輝きのあるタイプが好まれるようです。

石の表情だけでなく、パワーストーン的に違いを見るとすれば、アベンチュレッセンスが見られるタイプは、洞察力や思考力がより刺激されるような感じです。グリーンクォーツァイトの方は、包み込むような柔らかい波動で、優しく癒してくれるような感じを受けます。どちらもそれぞれに良さのある天然石ですので、石の定義や真贋にとらわれすぎず、お好きな石を選ばれるのが良いと思います。

グリーンアベンチュリンは５月の誕生石。古代チベットでは「洞察力を高める石」として崇められ、仏像の目をこの石で飾ったといわれています。先入観や固定観念に惑わされることなく、真実を見極め、本当に自分にとって必要な物は何か、不要な物は何かがクリアになると伝えられています。物事を大げさに悩まず、あるがままに捉える強さを持ち、積極性や柔軟な思考を促してくれるので、人間関係やビジネス面においても良い結果をもたらしてくれるでしょう。

また、何か新しい事にチャレンジする時には、ぜひグリーンアベンチュリンの力を借りてみて下さい。この石の美しい緑色は「自然・若々しさ・生命力」を象徴し、「繁栄の石」と呼ばれています。フレッシュな気持ちで物事に取り組み、最善の道を選択できるよう促してくれるでしょう。

グリーンアベンチュリンは素晴らしいヒーリングストーンとして知られていますが、波動はとても穏やかで、ちょっと地味な印象さえ受けます。派手なパワーストーンではありませんが、その穏やかさこそが、この石の特徴でもあります。優しく包み込むような波動で、初めてパワーストーンを持つという方にも抵抗がありません。誰に対してもそっと見守るような距離から癒しを届けてくれるのです。

緊張をほぐし、心を安定させて、自分らしさや落着きを取り戻せるようサポートしてくれます。身近な人への愛情が深まり、他人を寛大に受け入れられるようになるので、人間関係を円満なものへと導いてくれるでしょう。「グリーンアベンチュリンは子宝に良い」とか「子育て中のママにおすすめ」とよく言われますが、これはグリーンアベンチュリンの愛と癒しの波動によって得られる効果を、拡大解釈したものだと思います。この石を眺めていると、思いつめたりくよくよしている事が、何だか急に大した事ではないように思えて、ふっと軽くなり、「何事も自分らしくやろう」という余裕が生まれてきます。そのちょっとした余裕が、ストレスの多い妊娠・子育ての場面でも力を貸してくれるでしょう。

※現在入荷している石は、濃く深い緑色がとても綺麗です。全ての石が光るわけではありませんが、粒によってはキラキラと細かな光が輝くアベンチュレッセンスを見ることができます。表面に少しざらつきや凹みが残る粒もありますが、天然の状態に由来するもので、傷や不良ではありません。