スフェーン Sphene
| 英名 | Sphene |
|---|---|
| 和名 | 楔石(くさびいし) |
| 主な産地 | ブラジル・マダガスカル・ロシアなど |
| 成分 | CaTiSiO5 |
| 結晶系 | 単斜晶系 |
| モース硬度 | 5 ~ 5.5 |
| 比重 | 3.48 ~ 3.60 |
| 色 | 黄緑色 褐色 黄色 翠緑色 赤橙色 褐黒色 |
※現在、スフェーンのお取り扱いはありません。このページでは、石の特徴や意味をご紹介しています。
スフェーンの特徴――艶と虹色の輝きが魅力
スフェーンは、鉱物名ではチタナイトと呼ばれる、チタンを含む石です。黄緑色や黄色、褐色などの色合いがあり、光を受けた時の豊かな表情が魅力です。
透明感のあるカット石では、赤や緑などの色の光がきらめく「ファイア」を楽しめます。一方、丸玉では石の色や艶、内包物を含む自然な表情が目を引きます。同じスフェーンでも、透明度や仕上げによって印象が変わります。
スフェーンとチタナイトの名前について
スフェーンとチタナイトは、別々の鉱物ではありません。宝石としてはスフェーンという名前が広く使われ、チタナイトという鉱物名は成分に含まれるチタンに由来します。
和名は「楔石」。結晶にはくさび状の形が見られます。色の違いだけでスフェーンとチタナイトを区別するものではなく、同じ鉱物に使われる名前として覚えると分かりやすいでしょう。
「分散」とは――光が色に分かれる現象
白い光が石の中を通る時、色ごとに屈折する度合いが異なることで、光が虹のような色に分かれます。これが「分散」です。スフェーンは分散が強く、透明感のある石に適切なカットを施すことで、鮮やかな色のきらめきが見られます。
分散の値はダイヤモンドを上回りますが、それだけで、どの石でもダイヤモンドより明るく輝くという意味ではありません。見える輝きは、石の色や透明度、カット、照明などによって変わります。
掲載している丸玉写真では、宝石のカット石とは違った、落ち着いた色合いと艶を楽しめます。ファイアの強さだけでなく、その石らしい表情に目を向けてみてください。
スフェーンの意味――純粋さと、変わらない思い
パワーストーンの世界では、スフェーンは「純粋」「永久不変」といった意味に結びつけて紹介されます。大切にしたい気持ちを持ち続けたい時や、自分らしく輝きたい時のお守りとして、願いを重ねてみてはいかがでしょうか。
Natural Styleでは、スフェーンの光に、静かに慰めるというよりも、明るく背中を押してくれるような印象を感じています。これは石を眺めて受け取るイメージです。意味や感じ方も、自分にしっくりくるものを大切にして楽しんでください。
自分の好きな輝きを見つける
スフェーンを鑑賞する時は、光の向きや石の角度を少しずつ変えてみましょう。色や艶、透明な部分と内包物の見え方など、一つの石の中にも違った表情があります。
自分の良さを大切にしたい、新しい一歩を踏み出したい。そんな願いを、光を受ける石の姿に重ねるのも楽しみ方のひとつです。石の意味は、効果を約束するものではなく、日々の心がけを思い出すきっかけとしてご紹介しています。
スフェーンの取り扱いとお手入れ
モース硬度は5〜5.5で、傷つきやすさに注意が必要です。また、一定の方向に割れやすい性質(劈開)があります。硬度だけで丈夫さを判断せず、落下や強い衝撃、硬いものとの摩擦を避けてください。
アクセサリーとして楽しむ場合は、運動や力仕事の前には外しましょう。保管する時は柔らかな袋や仕切りのあるケースを使い、ほかの石や金具に触れないようにしてください。
普段は柔らかな布で優しく拭くことを基本にし、超音波洗浄やスチーム洗浄、急な温度変化は避けると安心です。金具や編み紐などを使った作品では、石だけでなく全体の素材に合わせて扱ってください。
鉱物・素材の参考:Handbook of Mineralogy:Titanite(PDF) / GIA:スフェーンの分散と硬度
